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聖地巡礼~観光と地域振興から見る~

                       2011年12月9日

聖地巡礼の定義
・多様なメディア作品の背景、舞台となった地、縁の地を訪れる行動現象 のこと。宗教における巡礼から派生したものと考えられる。
聖地となりうる場所
・作中に登場した場所
・作者縁の地
・製作会社の所在地
・キャラクター縁の地かつファンに認められた地
町から見た振興方法による分類
・FC型観光
 映画のロケ地観光によく見られる観光形態。地域や製作側が放送、上映 前から積極的に舞台に関わる情報を公開することで観光客が増加するパ ターン。
・旅行者先導型観光
 アニメの聖地巡礼でよく見られる観光形態。一部のファンが作品を視聴 することで、舞台、ロケ地を探し出し、「聖地」の情報を公開すること で、観光客が増加するパターン。
らき☆すたの事例から
・鷺宮商工会、幸手商工会によるスタンプラリーの実施
・ご当地の商品の発売
・らき☆すた神輿の作成
・声優を招いたイベントの開催
・鷺宮☆物語の作成・上映
けいおん!の事例から
・旧豊郷小学校での、「けいおん!カフェ」の実施
・ケーキやお茶、ゴールデンチョコパンなどの販売
・周辺店舗での10種類のコースターの販売
・ファンと地域のコラボによるライブイベント
・キャラクターのお誕生日会
・小学校内の清掃イベント
共通点
•両地域ともアニメ放送終了後も多くの観光客
◦理由
 情報公開(更新が頻繁)
 ・回遊性をもたせるもの(スタンプラリー・コースターの分布)
 ・アニメを意識した商品の販売
 ・ファンと地域のコラボイベントの実施
巡礼のメリットとデメリット
•メリット
 ◦経済効果
 ◦知名度の向上
•デメリット
 ◦地域住民への迷惑行為
 ◦事後の衰退→継続性がない
聖地巡礼に求められること
•情報公開の速効性
•回遊性をもたせる→経済効果の分散
◦回遊性のある取り組みからファンと地域の交流活性化
■「聖地巡礼」から「観光」への目的の変化を目指す
•住民のホスピタリティ(もてなし)

地域振興から見る課題
•アニメの聖地継続的な経済振興・活性化の方策が必要
•FC型の地域振興においては、地域運営主体などとの連携の方法・役割配 分が重要になる。

まとめ
•聖地巡礼にはまだ多くの課題が残る。
•自治体/製作者/訪問者の友好バランスの維持が地域振興の成功と関わり がある

今後の聖地巡礼
・アニメの聖地巡礼を海外に発信、ツアー化し、海外の観光客を呼び込  む。

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教室告知

今週の活動部屋です。

12/12 (月) ミーティングルーム203, 204 ①~④
      諒友館826 ⑤~⑦

12/13 (火) ミーティングルーム203, 204 ①~⑦

12/14 (水) ミーティングルーム207, 208 ①~⑦

12/15 (木) ミーティングルーム203, 204 ①~⑦


青文字の部屋では研究発表が行われます。

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女の子向けアニメのあるべき姿とは?―『ふたりはプリキュア』をモデルに―

2011年12月5日


まず、「女の子向けアニメ」とはどういったものなのでしょうか?深夜アニメと異なっている点としては、
・比較的長い放送期間である
・過激な表現がカットされている
BDなどのコンテンツ産業ではなくおもちゃの販促がメインである
以上のことが挙げられます。

深夜アニメと大きく異なるのは最後の点です。深夜アニメでは、BDなどのコンテンツ産業で失敗することが、そのまま商業的な失敗に繋がりますが、 女の子向けアニメはそうではなく、おもちゃなどの「版権事業」が利益を左右します。
つまり、女の子向けアニメにおいては、玩具メーカーなど多くのスポンサー獲得が重要となります。
版権事業の重要性は、東映アニメーションの版権利益が総利益の30% を占めていることからもわかります。

次は、実際にプリキュアシリーズ、特に今回は『ふたりはプリキュア』からどのようなことが女の子向けアニメ に求められているのか考察していきます。

プリキュアシリーズの特徴として、初代プロデューサー鷲尾天さんは次のようなものを挙げています。
・コンセプトは「女の子だって暴れたい」
・戦闘は肉弾戦
女の子だってヒロインでなくヒーローになれるということを示す
・プリキュアへの顔面・腹部への打撃は行わない
・ダメージは二次被害的なものだけで表現
・食べ物の好き嫌いを描かない
・主人公はどこにでもいる平凡な女の子
・セクシーシーンのカット(入浴・水着など)

プリキュアを通じて制作陣の伝えたかったことは3つあると考えられます。

1つめは「黒」を主人公の色に使うことで表現されています。「黒」は敵・ライバルのイメージカラーであると同時に、若い女性ファッションの間では「上品」「都会的」とされています。その色を主人公に使うことで、リアリティ溢れる年上の女性として女の子の目には映ります。
つまり、舞台が魔法や妖精など、<非現実的>であるにもかかわらず、主人公については<現実性>が再現されているということになります。

2つ目は「友情の大切さ」・「人間としての成長」 です。美墨なぎさと雪城ほのかは対照的な性格で、価値観の違いにより何度も衝突をします。しかし、戦いを通して友情を育み、物語が進行するにつれ、「ふたり」であることの重要性、意味を互いに意識するようになっていきます。
「ふたり」である重要性はバラバラでは変身できない、必殺技を撃てない、手をつなぐ描写の多用、といった点からも指摘できます。 これらは趣味嗜好や考え方の違いがあっても、友達になれるという視聴者である女の子たちへのメッセージであるといえます。

3つ目はプリキュアが戦う意味です。 プリキュアは全て「巻き込まれ型ヒロイン」であり、戦うことに意味を見出しているわけではありません。彼女たちの行動はどこまでも受動的です。プリキュアにとっての戦闘は、日常を回復するための行為であると言えます。
そして、彼女たちは戦闘によって得た経験を、「プリキュア」としてではなく「人間」としての成長に還元します。

まとめるとつまり、プリキュアという作品は、主人公が希望・友情・協力・信頼でもって絶望に立ち向かい、そしてそれらをすべて日常に回帰させる過程を、リアリティ溢れる世界観で描いている作品であると言えます。

これらから考えられる、これからの女の子向けアニメに求められるものは
・魅力のあるおもちゃの提供
・夢(女の子の将来像)のヒントを与える
・道徳的要素・情操教育的要素を加える
であると思われます。
この傾向が見られる現代の女の子向けアニメとしては
・夢色パティシエール
・プリティーリズム
・ジュエルペット☆てぃんくる
があります。

最後に、フレッシュプリキュア以降のプロデューサー、梅澤淳稔さんはCGダンスを取り入れたり、映画にミラクルライトを導入しました。これらは「視聴者参加型」のアニメーションを目指して導入されました。このような楽しませ方も、女の子向けアニメには必要なのではないのでしょうか。

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アダルトゲームOP論概説

現在の多くのアダルトゲームのOPは、音楽と文字とCGと3D演出の4つの要素で構成されています。この形が、現在のアダルトゲームOPのほとんどを占めています。その理由としては、作成が安価であり、新規参入ブランドや、資金力のないブランドに多く利用されていることが挙げられます。また、この種類OPの特徴として、キャラクターの名前を画像にあわせて表示するという表現があります。これには、アダルトゲームのメインであるキャラクターを強調しやすいというメリットがあります
このような現在最もオーソドックスなOPの例としては「ましろ色シンフォニー」や「クドわふたー」のOPがあります。



また最近では、技術の発展により、3D演出をより多用したOPや、静止画を動画のように見せる表現を使ったOPが増えてきている。
前者は「ラブカミ」、後者は「天使の羽根を踏まないでっ」のOPが例です。



一方、高い資金力を持ったブランドを中心に、先に挙げた4要素にアニメーションが加わっていたり、全編がアニメーションである作品があります。これらを制作するブランドは、アニメ制作会社にコネクションを持っている場合があり、著名なアニメ監督にOP作成を依頼している事(「ef」の新海誠など)もあります。


アニメを用いたアダルトゲームOPは、広告として強く機能する他、戦闘などの激しい表現に向いているという事が挙げられます。そして、アニメ化する事を最初から視野に入れてアニメ利用OPを制作している場合もあります。(例:「グリザリアの果実」:「化物語」が代表作の渡辺明夫を起用)


しかし、アニメ利用OPは高価であり、作品の売り上げが伸びなかった場合、ブランドが倒産する危険性も持っています。また、全編アニメーションのOPは先に挙げたefや下の「真剣で私に恋しなさい!」のようにキャラクターの名前を表示する事が少なくなります。
そのため、作品内容によっては一般的な静止画を利用したOPの方が有効な場合もあります。資金を持った大手ブランドであっても、アニメ利用OPを用いるとは限りません。

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メディ研×RCC交流会アフターレポート

12月に入り、寒さも日に日に増してきました。
当会マスコットキャラクターのるまんちゃん(twitterID: RUMAS_)もマフラーを装備して冬支度に入りましたが、皆さん風邪には十分注意なさってください。こたつで寝るなよ!


さて、去る11月27日に、メディア芸術研究会は一部会員が水面下で画策していた「ゲーム作ろうず!」という妄想甚だしい企画を現実のものとすべく、とあるサークル様との交流会に臨んできました。

「つまりこういうことだな……?非リアのコミュ障どもが己の妄想をよそ様にぶちまけに行ったと……」

「Exactly(その通りでございます)」

そうです!我々には未来ガジェットを思いつくオカリンはいてもダルとなり得るスーパーハカーがいないので、ゲームを作るならプログラム分野に明るいサークルと手を組むしか道はなかったのです!!
本当にすみませんでした!!!

とはいえ相手方も当初の交渉段階から乗り気ではあったんですけど。
そういうわけで我々は滋賀の地を踏んだわけなんですねぇうnうn

滋賀と聞いて聡い方はお気づきかもしれませんが、そのサークル様はBKC(立命館大学びわこ・くさつキャンパス)に居を構えています。その名も、

Rori
Con
Club






失礼、間違えました。間違ってないけど。
正しくは、

Ritsumeikan
Computer
Club

こうですね(不服)。立命館コンピュータクラブ、略してRCC様です。
我々メディア芸術研究会が普段シナリオ論やセカイ系考察などを行っているのに対し、RCC様は読んで字のごとくハードやUI、プログラム言語を主食にしているサークルです。溢れ出る情強臭!
あと東方厨も多かったです。

こうしてゲーム制作という旗のもとに集まり交流会を行うこととなった当会とRCC様ですが、互いの団体が具体的になんの活動をしてるのか知らないことには話も進まないので、それぞれの団体紹介をしたのち、各サークルの代表者が研究プレゼンをすることになりました。
当会からは「ゲームシナリオ論」と「アニメの作画技法」、RCC様からは「UI(ユーザーインターフェース)」と……エロゲのなんていうか、その、あれです。
お察しください。

ここでは、RCC様が発表したUI研究を紹介したいと思います。
エロゲのほうは、さすがにその、内容があもりにも……
お察しください。


【UI(ユーザーインターフェース)研究】

そもそもUIとは何かという話をしましょう。0と1で構成されたコンピューター言語は人間には理解できません。また、人間が使う自然言語はコンピューターには理解できません。この問題を解決するため、人間とコンピューターの媒介となり、間を取り持つ役割を果たしてくれるのがUI(ユーザーインターフェース)です。

UIにはハードウェアソフトウェアの2種類があります。ハードウェアの代表的なものとしてはキーボード、マウス、ディスプレイなどが、ソフトウェアの代表的なものとしてはOS(Windows、Mac OS Xなど)やアプリケーションがあります。

ハードウェアのデザインについて、たとえばリモコンであれば、スイッチやボタンの形状・配置があります。使いやすさを考慮して作られたものを「ユニバーサルデザイン」や「エルゴノミクスデザイン」といいます。

次はソフトウェアのデザインについてです。OSに関していえば、ボタンや入力ボックスの形状、配置などです。これらは使用者が直感的に操作方法が理解できるようにデザインする必要があります。

最近のハードウェアはエルゴノミクスデザインに基づいて作られたものが多く、操作性が著しく悪いといったことは減ってきています。いっぽう、ソフトウェアは複雑で使いにくいことが未だに多くあります。

優れたUIとは、使用者が不快感を感じることなく素早く正確に操作できるようなUIのことを指し、これの実現に向けてUIは適宜改善されていく必要があります。そのため、エルゴノミクスデザインやアフォーダンス(物体をどう扱えばいいかの手がかりとなるメッセージ)に基づいた設計にすることや、必要に応じてUIを切り替え、そのときの操作に最も適したUIを提供することなどがされています。

ここで、未来のUIについて「道具から環境へ」というテーマで考えてみましょう。2つの違いとして、意識的に使うものは「道具」です。それとは逆に、無意識的に使うものとして「環境」があります。

つまり、「小型化した、ある特定の機能に特化したコンピューターがあらゆるところに偏在する状況」=「環境」を前提とした、ユビキタスコンピューティングという概念を、この未来のUIとして位置づけることができます。もしもユビキタスコンピューティングが実現すれば、パソコンを持たずとも、偏在するコンピューターを用いて自然な感覚で作業をすることが可能となるのです。


――――――発表ここまで――――――

以上のような発表を行ってくれました。当会としてもとても参考になるお話でした。
エロゲの方もまたしかり。いや、真面目でしたよ?内容はお察しください。

プレゼンを終えた後はゲーム制作の話へ。話し合いの結果、メディア芸術研究会が立ち絵やシナリオ・BGMなどのリソースを提供し、RCC様がプログラミングを行うという方向性でいくことに決定しました。
まあ、そうなるわな。
ジャンルもRPGとADVを折衷すれば双方の仕事量もある程度均一化されるのではということになりました。

合わせて、こっちが死ぬので仕様は一度決めたらなるべく変えないようにしてほしいというRCC側の要望も挙がりました。
プログラマって仕事量は膨大なのに「働いてるのかサボってるのかわからない」と暴言を吐かれたりしてその苦労を理解してもらえないことが多かったりするそうです。
某N社のM専務は「ちゃぶ台返し」と呼ばれる突然の仕様変更が有名ですが、その裏でプログラマが血ヘド吐いてたかと思うとなかなか笑えない話ですね。

夜からは互いの会員たちが集まって食事会。とてもゲスい話ばかりで話の中身はちょっと載せるのが憚られます。
お察しください。

誰だ肉料理が並んだとたんにカニバリズムの話始めたのは!もっとやれ!


その後、酔いつぶれた成人会員たちを介護しながら交流会はお開きに。お疲れ様でした。


こうして合同制作することが決定したゲームですが、現在は会員有志が集まって絶賛シナリオ制作中です!
詳しい話はまた後日。今はこたつに潜るとしましょう。

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